人間が生きていく中でストレスは必ずやってきます。
でも、ストレスは自分で消してしまえるものなのです。
心のストレスが消える処方箋とは?
その鍵は幸せホルモン『セロトニン』です!
ストレスを癒す力を伸ばすことがとても重要!
つらい、悲しい、イライラするなど、ネガティブな感情というのは、心ではなく実は脳が感じていることです。
反対の、舞い上がったり、やる気になったりするポジティブな気持ちも脳が作り出しています。
ネガティブ、ポジティブな脳の働きはどちらも人生には欠かせないものです。
この脳の働きのバランスが、どちらか一方でも崩れると精神的なストレスが発生するのです。
ひどくなるとパニック障害やうつ病、依存症などの心の病気や、すぐにキレる、不安でたまらなくなるなどの生活に支障が出る性格になってしまうこともあるのです。
それが、幸せ脳内物質『セロトニン』が分泌されると、受けたストレスをそのまま流すことができるようになるのです。
セロトニンを分泌することで、ストレスを流すことができる、冷静な心が手に入ります。
セロトニンが増えればうつや心の病気は改善される!
うつ病は脳内のセロトニンが不足して起こる病気です。
また、過食や拒食を繰り返す摂食障害や、パニック障害もセロトニン不足が大きく関わる病気です。
セロトニンを増やすことはそんなに難しいことではありません。
太陽とともに起き、夜は早く寝る。食事をきちんととる。
そんな当たり前の暮らしをするだけでセロトニンはどんどん増えていきます。
セロトニンを増やすための大切な3つのこと
心と体に必要な幸せ脳内物質『セロトニン』は自分で増やすことができます。
ハッピーな毎日を過ごすために、脳と体をセロトニンで満たすようにしましょう。
お金をかけずに誰でも今すぐできます。
普段の生活にほんのちょっとだけ心がけをプラスするだけで、ストレスに強い心を手に入れることができます!
セロトニンを増やすための食事
毎日私たちが欠かさず行うことの一つに食事があります。
食生活が乱れると、イライラしたり体調を崩しやすくなる事は、多くの方がすでにご存知かと思いますが、そんなことにもセロトニンが関わっています。
しかしながら、セロトニンの原料は体内で合成することができず、食べ物からとるしかありません。
このために、食事が足りなかったり、栄養が偏ったり、乱れた食生活になると、その途端に不足してセロトニン不足から不調の原因になってしまうのです。
セロトニンは、それ自体が食べ物に含まれている訳ではありません。
まずは、セロトニンの原料となる栄養素をとり、脳に送ります。
それを元に体内でセロトニンを合成し、セロトニン神経を通して心身をハッピーにするという流れです。
ですから、このセロトニンの元となる栄養素をしっかりとることで、意外と簡単に、しかもすぐに始めることができます。
セロトニンの原料となる栄養素は、必須アミノ酸のトリプトファンです。
必須アミノ酸とは、体内で作ることができず、食べ物を通してとらなければならない栄養素です。
トリプトファンは、様々な食材のたんぱく質に含まれています。
このトリプトファンがセロトニンのもっとも重要な原料で、専門的には前駆物質と呼ばれるものです。(前駆物質とは、化学物質について、その物質が生成する前の段階の物質のことを指します。)
ところが、トリプトファンだけではセロトニンを作ることができません。
トリプトファンにビタミンB6を加えることで、脳の中でセロトニンができあがります。
ビタミンB6は主に、魚類、レバーなどに多く含まれています。
そして、トリプトファンを脳内に運んで吸収しやすくし、セロトニン神経を活発に動かす働きをするのが炭水化物です。
ご飯、パン、麺類などいわゆる主食にあたるものです。
トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物。
この3つがセロトニンを増やす材料となります。
実は、普通にバランスの良い食事をしていれば、無理なくとれる栄養素なんです。
ただ、最近の飽食化や忙しさのせいで、食事をお菓子やジャンクフードで済ますことが多くなってしまったり、ダイエットのために、これらの栄養素が足りてない人が増えているのも事実です。
ちょっとでも思い当たる節のある人は、積極的に食生活に取り入れていきたいものですね。
トリプトファン
バナナはセロトニンの材料が詰まった完全食です!
トリプトファン、ビタミンB6、炭水化物全てバランスよく含まれています。
寝坊して、朝食をとる時間がなくても、バナナだけでも食べておきたいところです。
・大豆製品
大豆は、良質な植物性たんぱく質とトリプトファンを含みます。
また、ボケ防止に役立つレシチン、悪玉コレステロールを除去するサポニンやビタミンB1、更年期障害に効果があるイソフラボンを含み、若返りを助ける食材でもあります。
大豆を原料にしているものなら、なんでも大丈夫なので、納豆、豆腐、豆乳など積極的に食べましょう。
・乳製品
乳製品の中でも、チーズがおすすめです。
牛乳を加工する過程で、牛乳に含まれるたんぱく質がギュッと凝縮されているので、少量でも効率よくトリプトファンを摂取することができます。
チーズの種類は色々ありますが、手軽なプロセスチーズで大丈夫です。
炭水化物
スムーズにセロトニンを体内で増やすためには、脳への取り込みを良くする炭水化物をしっかり食べましょう。
ごはんを玄米に、パンやパスタは小麦胚芽が含まれているものにすればビタミンB6もとれます。
ビタミンB6
いわし、さんま、かつお、さば、たい、しゃけ、にしん、まぐろなどの魚類や牛レバー、豚肉などに含まれますが、特に不飽和脂肪酸のDHAやEPAを多く含む魚類がおすすめです。
不飽和脂肪酸の働きで血液をサラサラにする、脳の働きが良くなるといった効果もあります。
一日を快適に過ごすためには、朝食が必要です。
セロトニン神経は、寝ている間は働いていません。
起きてから、セロトニンが作られます。
朝ごはんを食べることで、そのスイッチが入るのです。
ゼリー飲料やサプリメントだけで済まそうとしないで、バナナやチーズトーストだけでも食べておきたいところです。
セロトニンの元であるトリプトファンはたんぱく質に含まれていることは前述の通りです。
たんぱく質というと、真っ先に思い浮かぶのは肉類ですが、肉類に多く含まれる動物性たんぱく質は、トリプトファンを脳に運ぶことを妨害する働きがあるのです。
そうなるとセロトニンは合成できません。
つまり肉をたくさん食べると、とったたんぱく質の割にセロトニンが増えないということになります。
なるべくたんぱく質は大豆製品や魚類でとるようにしましょう。
ただし、魚類や乳製品にも動物性たんぱく質は含まれています。
食事のバランスを考え、あまり食べすぎないようにご注意を。
トリプトファンが多く含まれている食材は主に、豆腐・納豆・味噌・しょうゆなどの大豆製品、チーズ・牛乳・ヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類などです。その他、ごま・ピーナッツ・卵・バナナにも含まれています。また、肉や魚にもトリプトファンが多く含まれますが、動物性たんぱく質に含まれるBCAAというアミノ酸はトリプトファンを脳へ取り込みにくくするため、植物性たんぱく質から摂ることをおすすめします。ただし、動物性たんぱく質も「炭水化物(穀類、いも類、果物など)」と「ビタミンB6」を一緒に摂ると、血糖が上昇してBCAAが筋肉に作用するため、脳内でのトリプトファンの合成が促進されます。つまり、バランスよく主食・主菜・副菜を揃えて食事をすることで、必要とされるトリプトファンは摂取できます。
引用元:「トリプトファン」を摂って、しあわせホルモン「セロトニン」を増やそう!
上記の引用を見ると動物性たんぱく質も、炭水化物とビタミンB6を同時に摂取することで、トリプトファンは合成しやすくなるようですね。
やはり、バランスの良い食事が一番大事ということに落ち着きそうです。
うつや不眠症の治療薬として、セロトニンを原料にしたメラトニンという薬があります。
日本では、メラトニンは医師の処方箋がないと買えませんが、アメリカでは市販薬やサプリメントとして市販されています。
またセロトニンのもとであるトリプトファンのカプセルも錠剤として売られています。
インターネットや個人輸入で入手する人もいますが、医師の処方もなく、これらのサプリメントを飲むのは避けた方が良いでしょう。
一日の摂取量は食事の中から十分にとれます。
錠剤などで過剰にとると、重篤な副作用を起こすことがあるので、食事からトリプトファンはとるように心がけてください。
リズム運動(ウォーキングなど)
ウォーキングは無理のない有酸素運動です。
しかしながら、ただ気ままに散歩するだけではセロトニンを増やす効果は期待できません。
20分間、集中して歩く事が必要になります。
ウォーキングですので、できればいつもよりも早めに歩くようにしてください。
セロトニン神経を鍛えるには、時速5~6km、10分で1km歩くのが理想的です。
最初はぎこちなくても、呼吸とスピードを意識しながら歩いているうちにセロトニン神経が活性化され、どんどん歩く姿勢も良くなり、心身の調子も良くなります。
また、リズム運動は、ウォーキングだけではありません。
ジョギングやマラソン、水泳、サイクリングはもちろん、ガムを噛んだり、カラオケをしたり、歯磨きをすることもリズム運動になります。
要は、筋肉の緊張と弛緩をテンポよく繰り返すということになります。
運動不足になりがちな現代人だからこそ、うつ病ではなくても、意識してリズム運動は日常生活に取り入れたいものです。
日光浴
セロトニン神経は、私たちが寝ている間は一緒に休んでいます。
そして、起床と同時に動き出し、セロトニンの分泌を始めるのです。
この時、セロトニン神経のスイッチをONにする働きをするのが太陽の光です。
目にある網膜から入った光信号が、セロトニン神経を覚醒させる目覚ましになるのです。
光なら電灯でもいいのではと思う人もいるかもしれませんが、セロトニン神経を覚醒させるのに必要な明るさは2500ルクス必要です。
一般的な電灯は100~250ルクスなので、役に立ちません。
太陽の光は電灯の10~100倍の明るさがあります。
ですので、起床したら、まずはカーテンを開けて太陽の光を部屋いっぱいに入れましょう!
ただ、朝シャッキリ目覚めたセロトニン神経も時間とともにダレてきますので、休憩時間にはなるべく外に出て日光浴をしてください。
時間があれば、日差しの中でウォーキングできれば、日光浴とリズム運動が同時にできてベストです。
日光浴の時間は季節や日差しの強さ、体調によってまちまちです。
感覚的に「気持ちいい」と思う程度が一番その人にあった時間ですが、屋外だと夏の日差しは厳しいので5~10分で十分なこともあります。
春秋なら20~30分、冬なら30分~1時間ぐらいでもいいでしょう。
セロトニン神経は網膜から入る光信号に反応します。
皮膚の感覚は関係ありませんから、紫外線の害が気になる人は日焼け止めを塗っていてもかまいません。
ただ、最初に述べたとおり、セロトニン神経を活性化させるのは起床直後の朝の光です。
太陽とともに起床し、太陽とともに徐々に一日を終えていく、そんな生活を心がけるのが大切です。
まとめ
セロトニンを増やす、セロトニン神経を活性化させるための3つの大切なことを紹介させていただきました。
今のストレスや悩みは、あなた自身の弱さが原因ではありません。
ただ、脳から出るセロトニンの量が生活に追いついていないだけなのです。
セロトニンを増やすテクニックを実践すれば、ストレスや悩み事をサラリと受け流せるようになります。
簡単に日常生活に取り入れて、さあ、元気でハッピーな毎日を過ごしましょう!