以前、以下の記事で、うつ病の改善には『鉄分』と『たんぱく質』が重要だと書かせていただきました。
その記事では主に『鉄分』についての記述となってしまったので、今回は『たんぱく質』の重要性も述べさせていただこうと思います。
『たんぱく質』ってよく聞くけれども、そもそもどういう栄養素なの?
人間の体には、体重の約1/6がたんぱく質で構成されていて、男性では約17%、女性では約15%を占めています。
これは水分が体の約60~70%を占めているのに対して、2番目に多い量で、たんぱく質がどれだけ大切なものか分かると思います。
どうしてそんなに多くのたんぱく質が必要になってくるのかというと、人間の体はいろいろな種類のたんぱく質からできていて、それぞれが大事な役割を担っています。
筋肉、臓器、脳など身体を作り、ホルモン、酵素、神経伝達物質などの材料になったり、また免疫機能を高めたり、病気やけがに対する抵抗力・治癒力を高めたりします。
逆にたんぱく質が不足すると、脳の働きが鈍り、記憶力・思考力が落ち、うつ病や神経症にもなりやすくなるし、体力やスタミナも低下します。
つまり人間の体にとってたんぱく質は、健康に生きていく上で、なくてはならないものということがわかります。
たんぱく質はどんなものに含まれているのでしょう。
たんぱく質を含む食べ物というと、動物性のものでは肉、魚、牛乳、チーズ、卵、植物性のものでは大豆を使った豆腐、納豆などが思い浮かびますが、ご飯、パン、麺などにもたんぱく質は含まれています。
さらに、量は少ないですが、野菜、果物、海草などにも含まれます。
つまり、私たちがふだん口にしている多くのものにたんぱく質が含まれているのです。
たんぱく質はストレスを受けると消費量が増える栄養素でもあるそうなので、うつ病でなくても、ちゃんと摂取しておきたい栄養素ですね。
たんぱく質の中でもさらに『トリプトファン』が重要。
以下のツイートでも、『鉄分』と『たんぱく質』の重要性を説明しています。
健康な脳は幸せを感じさせてくれるセロトニンと喜びを感じさせてくれるドーパミンで満たされています。
— ポジティブ優一@恋愛&うつ病カウンセラー (@utuplayer) 2019年11月24日
頑張り過ぎてストレス過多になったりたんぱく質や鉄分などの栄養が不足するとセロトニンとドーパミンは作られなくなりうつ病になっちゃうんです😣#うつ病#セロトニン#ドーパミン
私がうつ病を患ってる時に意識して食べた食材はたんぱく質の一種トリプトファンが多く含まれてる
— ポジティブ優一@恋愛&うつ病カウンセラー (@utuplayer) 2019年11月25日
・チーズ
・豆腐
・バナナ
女性は月経があるので鉄分も積極的に取るといいですね
・大豆
・ひじき
・レバー
栄養バランスを考えた食生活を送ることでうつ病もより早く治すことが出来ます😌#うつ病
その中で聞いたことのない『トリプトファン』という栄養素の名前が出てきました。
トリプトファンとは、必須アミノ酸の一つでさまざまな食品のたんぱく質に含まれますが、含有量は多くありません。
トリプトファン不足を解消してうつ症状が改善。
うつ病の原因は、脳内の神経伝達物質である『セロトニン』不足であると言われています。
セロトニンは睡眠や精神を安定させるための物質で、不足すると睡眠障害や不安感などのマイナスの精神症状に陥りやすくなります。
ただし、セロトニンは体内で生成できないため、食物からしか摂取することができないトリプトファンから作られます。
トリプトファンは、牛乳・ヨーグルト・チーズなど乳製品や大豆製品に多く含まれている栄養素です。
トリプトファンは1日に6000㎎以上とりすぎると肝臓に障害が出るおそれもあるので、サプリメントではなく、食事から摂取することが大切なのです。
牛・豚などの赤身肉やレバー(200~280㎎)、ナチュラルチーズ(320㎎)などの乳製品、カツオ・マグロなどの青魚(300~310㎎)、スジコ(330㎎)・タラコ(280㎎)などの魚卵、豆腐(100㎎)や納豆(240㎎)などの大豆とその加工品、果物ではバナナにトリプトファンが多く含まれています(いずれも100g当たり)。
特におすすめは、トリプトファンが100g中10㎎含まれるバナナと、100g中40㎎含まれる牛乳の組み合わせ。手軽に摂取できるうえ、バナナの糖質がトリプトファンの吸収率を高めてくれます。
引用元:実は医師に多い?「うつ」は食事で改善できる!|DtoDコンシェルジュ
セロトニンを体内で生成する栄養素は、必須アミノ酸の『トリプトファン』『ビタミンB6』『炭水化物』の3つが必要となります。
セロトニンは体内で増えると、睡眠ホルモンであるメラトニンも分泌されやすくなり、それで寝付きがよく、途中で目の覚めない質の良い睡眠につながります。
メラトニンは、睡眠と深い関わりのあるホルモン物質で、副交感神経を優位にして、気持ちを落ち着かせる、不眠症の改善にも関わります。
よく眠れない人はメラトニンがうまく分泌されていない場合が多いようですので、大もととなる『トリプトファン』の摂取が大切ということになるわけです。
トリプトファン+ビタミンB6+炭水化物で幸せホルモン『セロトニン』を増やそう。
『ビタミンB6』が豊富なのは、さつまいも、レバー、バナナ、鶏ささみ、マグロ、カツオなど。
イワシからは、『トリプトファン』とビタミンB6の両方を摂取できます。缶詰だと手軽に食べられるのでおすすめです。サバの缶詰もトリプトファンが含まれています。
『炭水化物』は、ご飯、パン、麺類などの主食に多く含まれているので、バランスの良い食事をしていたら不足する事はないようです。
上では『トリプトファン』『ビタミンB6』『炭水化物』が重要だと述べましたが、なかでも特に良いのがバナナです。
バナナは、『トリプトファン』『ビタミンB6 』『炭水化物』というセロトニンを合成するのに必要な栄養素をすべて含んでいるうえ、手間もかからず簡単に補給できます。
バナナ1本食べるだけなら、そんなに大変な事でもないので、これからの食生活にバナナも取り入れてみてはいかがでしょうか?
簡単に作れるトリプトファン摂取ドリンク!
僕は、出来るだけ1日1杯バナナジュースを妻に作ってもらって、それを飲むように心がけています。
それは、「バナナ」「牛乳」「プロテイン」をブレンダーで混ぜ合わせた飲み物です。(プロテインがなかったら、プロテイン抜きでもいいですし、きな粉を代用してもいいです。)
味は普通のバナナジュースで、砂糖を入れなくてもバナナの自然な甘みで十分おいしいです。
気のせいかもしれませんが、うつ病になって退職してから、日課として朝イチウォーキングをしてから、このバナナジュースを飲んでいた時は調子が良かったです。
まとめ
たんぱく質や、トリプトファンが大事だというのは、つまりは幸せホルモン『セロトニン』を作るための栄養素だからということが分かりました。
毎日の食生活を見直すだけで、ひょっとしたらうつ病の改善にもつながる可能性があるのであれば、やらない手はないですね。
サプリメントやお薬を使うわけじゃないから、一つの栄養素を過剰摂取する心配もなさそうだし、いつもの食事にレバーを足してみる、納豆を足してみる、デザートにバナナを食べてみるぐらいなら簡単にできますよね。
あともう2つ、幸せホルモン『セロトニン』を増やす方法をご紹介します。
日光を浴びる。
目が覚めてすぐに日光を浴びることで睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が止まり、『セロトニン』の分泌が始まるそうです。
冬季はただでさえ日照時間が短いので、意識して日光に当たるようにした方がよさそうですね。
リズミカルな運動
ウォーキングやスクワット、踏み台昇降などの規則正しいリズム運動は、セロトニンの分泌を促すことが分かっています。
軽い負荷の運動で十分なのと、またガムを噛む咀嚼行為もセロトニンを増やす効果が期待できるようです。
たんぱく質、トリプトファン、そして幸せホルモンである『セロトニン』を意識して生活に取り入れてみることで、ほんのちょっとでもうつの症状が軽くなることを願っています。
もちろん、僕も実践してみようと思っています。
リズム運動やウォーキングからセロトニンを増やすという方法もあります。
食生活改善と並行して運動する事によって、より一層効果があるかもしれません。